事業方針・取り組みのねらい


事業方針

 飛騨高山地域(白川村含む)は、森林面積が235,000haと林野率が93%を占め、民有林は135,000haと岐阜県の約2割を占める地域である。
 この広大な森林を適正に管理し、地球温暖化防止に貢献するとともに、豊富な資源を有効に活用するため、地域の建設業者と飛騨高山森林組合の協働によって、森林施業の集約化を行い、高性能林業機械の活用と地域に合った路網整備による低コスト木材生産システムの確立を目指す。

取り組みのねらい

◇先進性・モデル性
  森林組合との協調のもと、建設業の業界単位での林業への本格参画は全国初の取り組みであり、
 建設業の副業化推進に向けたモデル事業となり得る。
 

◇相乗効果
  地域全体の森林計画を、森林組合と建設業が協働作業で取り組み、地域全体の計画的な森林整備・
 木材生産体制を確立する。

◇雇用安定・地域再生
  飛騨高山地域において、地域の森林管理不足の課題と建設業者の雇用確保の課題を、これまで連携の
 なかった林業と建設業が積極的な協働を行い、ビジネスモデルとして確立させることで、建設労働者の
 林業分野での雇用促進を図り、飛騨高山地域の資源である木材生産の促進等により、地域の再生(経済
 効果の発生)を図る。

☆成果
  ・建設業のノウハウを生かした従来とは異なる壊れにくい作業道の構築
  ・安全に関する能力を林業へ浸透
  ・多機能な森林に対する取り組みの推進
  ・新たな作業システムの構築 ホイール系機械の活用
  

 



理事長メッセージ

社長

組合の歴史・活動

 当組合は、景気の低迷や公共工事の削減等に伴い、厳しい環境にある建設業者の雇用の確保と飛騨高山地域における地域の森林管理不足の課題を解決すべく、これまで連携のなかった林業と建設業が積極的に協働し、ビジネスモデルとして確立させることを目的に設立しました。

 平成20年より建設業者が林業に携わるための勉強会を重ね、平成22年に10社の建設業者と地元の森林組合とで組織化しました。当時は建設業者と林業者とが手を組んで森林整備をしていく事は難しいと思われる面もありましたが、それぞれの領域をしっかりと区別し、明確なルール作りを行うことで問題をクリアにしてきました。森林組合と協調して、建設業の業界単位での本格的な参画は全国初の取り組みであり、建設業の副業化推進に向けた事例として各方面から注目されています。

 組合の主な事業は、森林整備関連事業や林道及び作業道整備関連事業等の共同受注及びそのあっせんです。現在は森林経営計画制度等に基づき、企画提案し承認された事業を中心に森林組合や市からの事業を組合で受注し、組合員が連携して作業を行っています。白川村を含む飛騨高山地域は、森林面積が235,000haと岐阜県の約2割となっており、将来的にはこの民有林を森林組合とともに集約化し、森林整備をすすめていければと思っています。

組合が目指す方向性とは

 当組合では、従来型の森林整備だけでなく、先進的な林業〈森林づくり〉に取り組みたいという思いがあり、林業の先進国であるドイツを参考にした森林づくりを導入することにしました。行政からのサポートもあり、ドイツフォレスターを招いての研修会の開催や、ドイツ・スイス林業の視察などを行い現在は一部に欧州型作業道を取り入れ、将来木施業〈間伐における選木方法〉を実践しています。

 また、人材育成を目的として組合員企業の従業員の中から『森林施業プランナー』の育成を行っています。土木工事は決められた工程を工期内で完成することが求められますが、林業は〝この森林を将来に向けてどう育てていくか”をみずからが考えて作業道の設置をしたり、間伐を行っていく必要があり、若手従業員からは林業のほうが面白いとの意見もあります。

 森林組合や県・市の協力を得て山づくりやその管理についてしっかりと勉強させてもらいながら、一方で、我々は建設業のノウハウを生かして従来とは異なる壊れにくい作業道を作設して地域に貢献するとともに、林業における安全管理や施工管理などを示してきました。そして技術やノウハウだけでなく、人間関係も構築することでお互いに信頼関係ができ、順調に組合運営が進んでいます。

 他県では機械の導入といったハード面から入っていく傾向がありますが、我々は林業の勉強や森林施業の仕組みづくりといったソフト面からスタートしました。建設業と林業の両方を兼務するのではなく、それぞれ従事する者を区分けして行う事が重要と位置づけています。

 地道な活動の結果、今では全国から視察や講演要請があり、我々の作り上げたモデルを情報発信することが出来ています。飛騨地域の広大な森林を適正に管理士、豊富な資源を有効に活用していく事で、健全で豊かな森林づくりに貢献していきたいと考えています。

 


組合事業の沿革

2010年
1月 たかやま林業・建設業協同組合設立
4月 事業開始
7月 岐阜県「健全で豊かな森林づくりプロジェクト」事業において「林建協働プロジェクト」
   に関する事業計画が認定される
2011年
3月 県営林提案型施業モデル事業提案
2012年
3月 高性能林業機械導入
6月 ドイツ・スイス林業視察研修
12月 森林経営計画制度において1団地認定(初)
2013年
12月 トラクター式林業機械導入決定
2014年
9月 岐阜労働局長より「団体賞」受賞
2015年
10月 「2015 森林・林業環境機械展示実演会in高山」において「欧州型林業展示実演会」開催
2016年
2月 中部森林管理局長より森林技術交流発表会において「森林・林業振興賞」を組合専務理事が
   受賞